中国などの為替政策が問題-バーナンキFRB議長が反撃

投稿者: whitegru3

バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)は、19日にフランクフルトで行う講演の原稿で、金融緩和政策がドル相場の押し下げを狙っているとする国外内 からの集中砲火に反撃している。中国その他新興諸国が経済成長に合わせて自国通貨相場を切り上げていないことが、自国や他国の問題を引き起こしているとい う。

イメージ Bloombergバーナンキ米FRB議長

同議長は、中国を筆頭とする一部新興国が国内経済の過熱を容認し、貿易不均衡の是正を妨げ、持続不可能な「2段変速の回復」を生んでいると主張。「通貨を過小評価する戦略」が、こうした国や世界経済にとって「重大なマイナス」だと警鐘を鳴らしている。

長期金利押し下げを狙った6000億ドルの国債買い入れ策は、米国内ではインフレを招きかねないと非難されている。海外では、国債買い入れのための紙幣増刷によってドルがあふれ、投資資金が海外市場に流入し、資産バブルが発生する恐れがあるとの批判がある。

FRBは米国の輸出を後押しするためにドル安を狙っているとの声もある。

FRB当局者はこれが目的でないと否定するが、バーナンキ議長はドルが新興諸国通貨に対して下落する必要のあることを事実上認めている。先進国に比べ経済成長ペースがあまりに速いためだ。

議長のメッセージは学術的トーンながら、新興国市場のインフレ圧力の責任や中国をはじめとする国の通貨をめぐる摩擦についていつになく率直だ。

議長は「多くの新興国の当局者がもっと市場のファンダメンタルズに則した水準に向けた自国通貨上昇に反対するのはなぜだ」と疑問を提示。そうすることで輸出や成長が促されるとの考えからだとした。

自国通貨管理のために為替市場に介入する中銀は多い。こうした中銀は、自国が輸出で得たドルがあふれると米国債などの資産購入に充て、自国通貨の上昇につながる両替はしない。

バーナンキ議長によると、中国は人民元相場を抑える過程で2兆6000億ドルものドル建て資産を抱え込んだ。

国内の批判に対しては、FRBの措置がなければ失業率上昇が続きかねいと訴え、インフレ率は低すぎる上、さらに低下する恐れがあるとの認識を示している。

FRBの動きによってインフレ率が急上昇しかねないとの批判には、2%近辺に抑えるよう努めているとした。FRBが好む、食品とエネルギーを除いた基準では、現行インフレ率は1%前後だ。

バーナンキ議長は「現在の経済軌道では、米国が何年にもわたって数百万人の失業者や潜在失業者を抱える恐れがある」と警告。「社会として、われわれはそうした結果を容認すべきでない」と訴えた。

18日には、FRB内部の懐疑派から議長を支持する声も出た。ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁がシカゴでの講演で、FRBの緩和策を支持すると述べ たのだ。以前は必要性や効果について疑問を呈していたが、この日は「正しい方向に向けた動き」と表現した。ただ、米経済に対する万能薬ではないとの考えを 示した。バーナンキ議長のフランクフルトの講演原稿で指摘しているのと同じだ。

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