来週のFOMC、現行の金融政策維持の見通し

投稿者: whitegru3

米連邦準備理事会(FRB)は今年最後となる来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で、金融政策を変更しない公算が大きい。6000億ドルの国債買い入れプログラムの効果や減税に関する米議会での審議の行方を見守る方針だ。

イメージ Bloomberg米連邦準備理事会(ワシントン)

FRBが11月初めに発表した国債買い入れ策は、インフレや資産バブルを引き起こしかねないとして内外から厳しい批判を受けている。しかし、FRBの高官らは、従来の方針からの転換や同計画に対する国民に向けたメッセージを大きく変えるような姿勢を示していない。

各種減税や小幅な景気改善が見込まれているため、今後FRBが買い入れ策拡大に踏み切るインセンティブは小さいとみられる一方、高失業率と低インフレが続いているため、いまここで縮小する理由もほとんどない。

バーナンキ議長は選択の余地を残している。5日に放送されたCBSの「60ミニッツ」で は、国債買い入れについて、「自動運転モードにしたわけではない」と述べ、「変更の必要があるかどうか、拡大、縮小あるいは修正の必要があるかどうかにつ いて引き続き考えたい」と説明した。ただ、広範にわたる批判にもかかわらず、買い入れ策に力を入れる姿勢は維持している。

14日のFOMCで参加者の考えに影響しそうな要因は以下の通り。

景気見通しの小幅な改善

景気はいくらか勢いづいている可能性こそあるものの、FRBのサポートが必要ないと当局者が考えるほどではない。11月の雇用統計はさえなかったが、小 売売上高、失業保険申請件数、機械受注といった他の指標や12地区連銀が集めた事例は、景気がわずかながら堅調さを増すことを示唆している。

経済成長率は6カ月以上にわたり年率2%強で推移しているが、持続的な景気拡大を確実にするのに必要な「脱出速度」には満たない。来年の成長率に対するFRB当局者の期待値は3.0~3.6%。

財政政策は流動的

オバマ政権と議会共和党はブッシュ減税の延長と給与税減税で合意したが、バーナンキ議長は満足していない。短期的に景気を浮揚させるような措置を期待すると同時に連邦政府の財政赤字を削減するための長期的な計画を望んでいるが、実現していないためだ。

減税は2011年の経済成長率を0.5ポイント以上押し上げる可能性があるが、財政赤字拡大にもつながる。FRBは、成長は歓迎するだろうが、国債買い 入れ計画が長期的に赤字を助長するとみられる事を恐れている。予算の先行きが不透明なことから、FRBには当面金融政策を維持したい理由がある。

国債買い入れ策の効果

期待された長期金利押し下げ効果はみられない。米10年物国債の利回りは、バーナンキ議長が8月に国債買い入れのアイデアを打ち出して以来2.5%から3.2%に上昇した。しかし、首脳陣は、買い入れ策がより広範にみて金融緩和につながったと主張している。

金利先物市場は、フェデラルファンド(FF)金利が12年初めまでに0.5%に上昇することを織り込んでいる。FRBは同年を通じて失業率が高止まりし インフレ率が目標の2%より低い水準にとどまるとみているようだ。しかし、当局者はいまここで市場の期待に反する気はないとみられる。

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